美味しいチョコレートは、豊かな熱帯雨林と農家の丁寧の仕事なしでは存在できません。
チョコレートといえば、ヨーロッパのスターパティシエのイメージが強いですが、カカオの故郷で生まれたメーカーとして、 長年カカオを守ってきた自然と人々への敬意を示し、パッケージには農家の顔を刻み、その手間と愛情こめて生み出されたカカオには、市場価格の2〜3倍の値段を支払いしています。
アマゾンはカカオの原産地。世に出回る多くのカカオが品種改良されたものに対し、このカカオは伝統的に自然と共存してきた、生命力ある野生種のカカオです。道路がない地域のため、長い長い川の旅でしか運ぶことができません。
品種改良されたカカオ豆に比べて小さな野生種カカオは、経済価値がないと長年見捨てられていました。豊かな風味を発揮するのに不可欠な発酵がなされることなく、非常に安価なカカオバターの搾油用としてのみ取引されてきたところ、本プロジェクトで発酵を開始し、初めてチョコレートとして生まれ変わりました。
野生種カカオには、肥料も農薬も使用していません。
バルゼア(氾濫原)という、アンデス山脈から川の旅を経て運ばれてくる豊かな栄養が生み出す奇跡的な豊かな土地に育つためです。(バルゼアは、広大なアマゾンでも約5%しか存在しない希少な土地です。)
まさにアマゾンの恵みそのもののカカオです。
私たちの出発点は、森林保全と経済の両立を目指した「アグロフォレストリー」の普及です。
生産地で付加価値を生むことを大事にし、農家さんと共にカカオの森を育て、発酵技術を学び、チョコレート製造まで全てアマゾナス州で行なっています。
アマゾン野生種カカオは、自然の中で育つ「農作物」です。
時々の気象条件、運ばれてくる川の養分、世界一と言われる生態系に存在する無数の生き物たち。複雑な自然の相互作用によって、カカオが育ち、種の発酵がなされます。
そこから作られるチョコレートも、工業製品のような均一な味は存在しません。大型工業型農業がアマゾンの森林破壊を生み出している背景を考慮すると、アマゾンの「野生」が生み出すこのバラつきは、”食”の本来の魅力であると私たちは考えております。一期一会のテイストを楽しんでください!