これまでの活動

干し広げたカカオの前に並んだアマゾンの農家と武田真由子と松橋美晴

Amamos Amazon が生まれた背景

Amamos Amazonは、環境保全と経済の両立を目指したアグロフォレストリー普及活動の経験とアマゾン愛から生まれました。→アグロフォレストリーについてはこちら(準備中)

NPO法人クルミン・ジャポンとして、前身団体HANDSの跡を継ぎ、アマゾナス州マニコレでプロジェクトを始めました。道路もなく、携帯も通じない広大なアマゾンの地にて、ボートで農家さんを訪ね、彼らの家泊まりこみながら、活動を行なってきました。前身団体の時代を含めると、20年近く現地の人々と共に歩んできた結果、“苗を育てる・植える”という慣習なかった地域において、アグロフォレストリー農場が生まれ始めました。

また、代表の武田が東京大学大学院で実施した”マニコレにおけるアグロフォレストリーの世帯経済への影響分析”からは、①農業収入の向上  ②価格変動や気候イベント(洪水や干ばつ等)のダメージ緩和による、農業収入の安定化  ③食料確保への貢献 において、ポジティブな影響を与えうることが分かりました。

一方、アマゾンのように市場アクセスが極端に悪い地域においては、「高付加価値をつけ、適切に流通させ、きちんと利益向上につなげる」というステップなしには、「経済」面での効果は限定的となるということも分かってきました。アグロフォレストリーの環境面での貢献は様々な研究でも実証されており、その施策を持続的に取り入れるためには、やはり「経済面」でもしっかりと効果を出さねばなりません。

そのためには、エコ・ソーシャル商品市場の拡大が必要であり、そのためには、生産者の成長と消費者の認知/意識の変化が必要であり、そのためには、生産地と消費者をつなぎ、その価値を翻訳し、落とし込んでいく必要があります。

「日本人としてできることがあるはず」と思い始めました。

ジャングルの森と空を鏡面のように写したアマゾンの川

“アマゾンが大好きだから”

地球の裏側のブラジルの、さらに奥地のアマゾン。事業地に辿り着くだけで4日以上かかり、圧倒的に全てのインフラが不足し、何をするにも一筋縄には行きません。これまで仕事をしたどの国・どの地域よりコストも手間もかかります。

「なぜこんな大変なことをしているのだろう?」と何度も問いかけました。答えはいつも、「アマゾンが大好きだから」でした。

“アマゾンのために何かをしたい。アマゾンの魅力を日本に伝えたい。”
その思いから、Amamos Amazon(We love Amazonの意味)は生まれました。


地域ににしっかり根付いた活動と、ダイナミックなビジネス戦略を組み合わせることで、持続的かつ効果的なインパクトを生み出すことを目指して行きます。

メンバー紹介

武田真由子のプロフィール画像

代表 武田エリアス真由子

国際基督教大学卒業後、民間企業で働いたのち、主にアジア·アフリカ地域における開発プロジェクトに従事する中で社会・経済・環境が両立する仕組みへの関心を高める。2011年たまたま訪れたブラジルに「ここだ!!」と惚れ込み、アマゾンにおけるアグロフォレストリー普及事業に関与し始め、NPO法人クルミン•ジャポン設立メンバーとなる。2017年からプロジェクト実施&研究留学で現地に暮らし、年の1/3をアマゾンで過ごす中でさらにアマゾン愛を高め、起業。東京大学大学院 新領域創成科学研究科 サステイナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラム修士課程修了。研究テーマはアグロフォレストリーの世帯経済効果。

松橋美晴のプロフィール画像

取締役 松橋美晴

2001年に単身渡伯。"日本でもブラジルを感じ続けたい!"と、帰国後2006年にブラジルと日本をつなぐコミュニティーファクトリーKIMOBIG BRASILを設立。日本に存在するブラジル人コミュニティなどでブラジルライフを実践しながら、語学、音楽、料理などからブラジルカルチャーの普及に努める。2017年、武田の熱量に押され初訪問したアマゾンで比較対象がない圧倒的な美しさと包容力に触れ、野生の血が沸騰するのを感じ、アマモス・アマゾン株式会社への参画を決める。

パートナー紹介

NA FLORESTA Alimentos Amazonicos のロゴ

●Na Floresta Alimentos Amazônicos 株式会社

ブラジル・アマゾナス州初のBean to barチョコレート会社。アフリカでの支援活動を経て、持続可能なビジネスの必要性を感じたブラジル人青年が「故郷アマゾンに存在する、手付かずの世界一の豊かな自然を活かした地場産業を生み出したい」と2013年に設立。環境保全型農業と高付加価値化による商品開発を行い、サステイナブル・ビジネスを構築している。2019年には国連開発計画(UNDP)により“Creative and Social company “に選出され、UNDPアクセラレータープログラムに参加。

Amamosa Amazon及びNPOクルミン・ジャポンとは2017年からパートナーとして、アグロフォレストリートレーニングやカカオ生産、新商品等を協働で行なっている”戦友”である。

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INSTITUTO PIAGACU のロゴ

●Instituto Piagaçu

ブラジル・アマゾナス州のNGO。国立アマゾン研究所(INPA)の関係者達が、生態系や生物多様性、自然資源管理・活用、持続的開発等の分野において、科学的知見と伝統的知識を統合し、実際の現場で活用することを目指し、2004年2月に設立。これまで、国内外の支援を受けながらINPAやアマゾナス連邦大学と協働しながら、住民参加のプロセスを重視したプロジェクトを実施してきた。2021年4月から、日本の助成金を受け、NPO法人クルミン・ジャポンと共同でアグロフォレストリーに関する技術指導や人材育成、環境教育などのプロジェクトをアマゾナス州にて行なっている。(Amamos AmazonとNa Floresta Alimentos Amazônicosも参加)

→ウェブサイト

クルミン・ジャポンのロゴ

●NPO法人クルミン・ジャポン

日本のNPO法人。ブラジル・西アマゾンにおいて、環境的・経済的・社会的に持続可能な社会を目指した活動を行う。設立者の定森は、20年以上に渡りブラジル各地の社会問題に草の根から取り組んだ経験から、ブラジルの根本的課題は地方の貧困にあると考え、2008年よりNPO法人HANDSとして、最も脆弱性の高い地域であるアマゾンでアグロフォレストリー普及を始める。2016年、その活動を引き継ぎ、発展させるために現Amamos Amazon代表である武田とクルミン・ジャポンを設立。”クルミン”とはブラジル・アマゾン先住民族の言葉で子どもを意味し、先住民族の人々が持つ伝統的な知恵と現代の科学を融合し、自然と人間の共存する社会の実現を通じて、次世代の「クルミン」達によりよい世界を手渡すことを目指している。

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会社概要

会社名
アマモス・アマゾン株式会社 / Amamos Amazon Inc.
代表者名
武田エリアス真由子
資本金
6,000,000円
設立年月
2017年12月